「あなたは死ぬそうです」
「病院に行って、医者に症状を伝える」というロールプレイをした時のことです。
患者役の学習者が、自分の症状を伝え
医者役の学習者が診断を出すのですが。
その時の診断内容が
「あなたは死ぬそうです。」
医者の診断としては少々ありえないシチュエーションですが、そこは置いといて…
問題は「死ぬそうです」という部分。
言いたいことは何となくわかるけど、何か違和感を感じますよね。
目次
「死ぬそうです」は伝聞
「~そうです」の前の動詞が辞書形*1だと伝聞の意味になります。
例
「山田さんは来月結婚するそうです。」
I heard that Yamada san will get married next month.
なので「死ぬそうです」と言うと
”他の人から「あなたが死ぬ」と聞きました。”
という伝聞の意味になってしまいます。
「今にも死ぬ」と言いたいなら、「死にそうです」
医者役の学習者は
「あなたは死にそうです」(You are dying.)
と言いたかったんですね。
その場合は「~そうです」の前の動詞が「死にます」の語幹*2「死に」になります。
一文字間違うだけで、意味が全然違う
日本人は無意識のうちに使い分けていますが
この「そうです」の用法、外国人は本当によく間違えます。
「そうです」を導入する時に全部の用法を教えると
逆に混乱を招いてしまいますが、学習者が間違えた時に
「一文字違うだけで、意味が変わるんだよ~」
と言ってあげると「へ~👀!」と面白そうに聞いてくれます。
学習者の発言によく耳を傾けて注意していきたいですね(^^♪